LTVの向上 〜 LTVを向上させる具体的な方法〜 - Baremetrics Japan

Tomotaka Endo 2021 5 26

LTVは高ければ高いほど、顧客獲得コストをかけることができるようになり、さらにビジネス拡大のチャンスを大きくしてくれます。この記事では、そのLTVをどのようにしたら向上できるかの具体的な方法を解説していきます。

これらの方法はBaremetricsを利用すると、より簡単に的確に行うことできますので、今回はそちらをベースに解説します。是非、無料でサインアップして、トライしてみてください。また、この記事は、LTVシリーズのPart3になります。まだ、前回の記事をチェックしていない方は、そちらもチェックしてみてください。


LTVの高い顧客にインタビュー

この最初の戦術では、平均的な顧客よりも生涯価値の高い顧客を特定し、その顧客についてもっと知ることから始めます。

具体的には、以下の情報を得れると良いでしょう。

・あなたの製品から最も価値を得ている場所
・製品の使用方法
・最初は何に惹かれたのか(どうやってあなたのサービスを知ったのか)
・契約してからどのようにして製品と共に成長してきたか
・他にも、何が彼らを囲い込んでいるのかを理解するのに役立つような洞察力があれば

このインタビューを行うためのステップ1は、現在の平均LTVを調べることです。メトリクス・ダッシュボードからデータを取得します。

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次に、顧客リストを確認してみましょう。いくつかのフィルターを設定する必要があります。

1. アクティブな顧客: アクティブな顧客と話すのが理想的です。キャンセルした人にインタビューするのはお互いに少し気まずいかもしれません。

2. LTV: 検索したなかで、平均よりも高いLTVを持つ顧客のみを表示するフィルタを設定します(上記の例の場合、3443ドルよりも高い)。

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これで、ベストなLTV顧客のリストが出来上がるはずです。

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このリストから、相手に連絡を取り、製品の使用方法やフィードバックを得るための簡単なインタビューに応じてくれるかどうかを尋ねていきます。以下にメールのテンプレートを示します。

件名 {顧客名}様, {あなたの会社名}があなたを指名しました!

こんにちは {顧客名}様。{あなたの会社名}の{あなたの名前}です。
長年にわたり、弊社ツールをご愛用いただき、誠にありがとうございます。

この度、弊社の顧客がどのように{あなたの会社の製品}を使用しているかを深く知りたいと思いご連絡させていただきました。弊社ツールを一番理解してくれているであるろうお客様の一人の {顧客名}様に是非ご協力いただきたいと思っております。

いくつかご質問にご回答いただくために、15分ほどお時間をいただけないでしょうか?ご回答いただけた際には、次回請求を10%オフにさせていただきます。
よろしければ次のリンクより、お手隙なお時間でご予約いただければ幸いです{リンク}。
近いうちにお話しできるのを楽しみにしております。

{名前}.

この時、10%オフのような割引を与える必要は絶対ではありません。ただ、インタビューを行うための引き換えとして顧客に何かを提供することができれば、対応してくれる顧客数も多くなるはずです。

そして、CalendlyやDoodleのような通話の日時をスケジュールするためのリンクが含まれているとベストでしょう。このリンクがあれば、顧客も時間設定がとても簡単になります。

インタビュー後は、フィードバックをまとめてスプレッドシートに整理します。そして、他の顧客のLTVを改善するために使用できる傾向があるかを模索してください。

例えば、これらの顧客のほとんどが特定のチャネル(SEO、Google広告、電子メールなど)から来ていることに気づいたら、それらのチャネルにもっと投資すべきだと思います。

あるいは、それらの顧客のほとんどがあなたの製品の特定の機能を多く使用しているかもしれません。顧客はそれから最も価値を得るので、あなたはその機能について、より多くのマーケティングを行うべきなのかもしれません。このインタビューが、あなたがどのように製品を開発し、販売するかの大きな助けとなるでしょう。


顧客の区分によってLTVを比較

LTVを一つの数字として見ることで、多くのインサイトを与えてくれるのは前回の記事で理解できたはずです。
ただ、それをより実用的なものにするためには、そのLTVをより小さなグループに分解して、傾向を特定できるようにする必要があります。

なぜなら、すべての顧客が同じようにあなたのサービスを利用しているわけではないからです。SaaS企業の場合、通常よくみられるセグメントとしては様々な価格帯が各主要顧客セグメントとなり、その各々のグループのLTVを理解することが必要です。

これらのセグメントのLTVはBaremetricsを使用すると、すぐに確認することができます。

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ここにあるように、非常に明白な傾向があります。この例では最も低いプランは、顧客数が最も多いにもかかわらず、LTVが著しく低くなっています。

これはSaaS企業によく見られる傾向です。低価格プランの顧客は解約率が高く、支払額が低い傾向にあります。また、高価格プランの顧客は、より長く滞在し、より多くの収益を上げている傾向があります

このデータを見ると、可能であれば中規模の顧客を獲得する方法を見つけることに時間を費やす価値があることは明らかです。

しかし、料金プランは顧客をセグメントするための1つの方法に過ぎません。Baremetricsでは、場所、獲得ソース、いつサインアップしたか、その他多くの基準に基づいてセグメントを作成することができます。

例えば、米国とカナダの顧客のLTVを比較することができます。

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このように、どのセグメントが最も高いLTVを持っているかを特定することにより、そこのマーケティングコストをかけて、そのような顧客をより多く獲得することができるようになり、結果的にLTVの向上につながります。

全体的な解約を減少させる

LTVを考えるとき、以下の2つことがとても重要になります。

1. 顧客があなたのサービスにどれだけのお金を使っているか
2. 顧客はどのくらいの期間、顧客でいてくれているか

つまり、顧客がお金を払い続けてくれる期間が長ければ長いほど、平均顧客生涯価値(Average Customer Lifetime Value)を高めるチャンスがあるということです。

そのためには、ユーザーの解約期間(Churn Time)に注目する必要があります。顧客がキャンセルするまでの期間はどれくらいでしょうか?

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まず最初に注意すべきことは、顧客の解約率が高いかどうかです。Baremetricsを利用している場合は、Benchmarkを利用することで、顧客解約期間が類似企業と比べた際の現状を知ることができます。

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解約率を減らし、顧客維持率を向上させる方法について、たくさんの記事(英語記事)がBaremetricsによって、執筆されていますので、ご参考ください。

・6 Proven Strategies to Reduce Churn (With Real Examples)
・Three Step Guide to Analyzing Customer Churn
・Customer Churn: How to Calculate & Reduce It
・5 Ways to Prevent Involuntary Churn in SaaS
・What is Negative Churn? (And How to Achieve it)
・How to Use Cohort Analysis to Reduce Churn & Improve Retention

ARPUを増加させる

続いて、LTVで重要な要因の2つ目の部分であるユーザー1人当たりの収益(ARPU)を高める方法について解説していきます。

解約は避けられないので、その割合を減らすことだけに頼ってはいけません。ですので、顧客あたりの収益を増やす方法も探していきましょう。

繰り返しますが、より少なく支払う顧客は、より高い支払いの顧客よりも低いLTVを持っている傾向があります。このことから、ARPUを増加させる2つの主要な方法は次のとおりです。

1.  価格を上げる
2. エクスパンション収益

多くの創業者にとって、価格を上げることは微妙な問題であることは知っています。しかし実際には、製品の価格設定が低すぎると成長を阻害してしまいます。

SaaSの価格設定を劇的に変更する前には、十分なテストを行う必要がありますが、しばらくの間成長が止まっていて、LTVが伸びていない場合には、検討する価値があるでしょう。

2つ目の方法の方が、躊躇は少ないでしょう。エクスパンション収益とは、既存顧客からの収益を増やすことです。

より高価格のプランへのアップグレード
・補完的な製品のクロスセル
・現在のサブスクリプションを改善するためのアドオンを提供

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もしこの方法についてもっと学びたいと思っていらしたら、Baremetricsが提供するエクスパンション収益を増加させるガイドもご覧ください。 How to Use Customer Expansion to Skyrocket Growth

LTVの目標を設定する

ハーバード大学の研究で、目標を設定している人はそうでない人よりも成功する可能性が10倍高いという事実があります。事実、目標は、それを達成するために戦略を立てることを強制してくれます。つまり、目標を設定するだけで、行動を起こすための種を蒔いていることになります。

ただ、この目標はどう設定すべきなのか?それは、Baremetricsの中で教えてくれます。

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目標を設定するときは、恣意的な数字を選ぶのではなく、その背後に何らかのロジックがあることを確認しましょう。これを行うための良い方法は、過去の数字を見ることです。例えば、過去24ヶ月間のLTVを今日と比較してみましょう。

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12ヶ月間で25%下落しており、過去24ヶ月間のすべての変化は概ね20%以内に収まっています。ですから、次の2ヶ月間に50%増加させるという目標を設定するのは、合理的ではないでしょう。

しかし、毎月10%ずつ上昇させるという目標は、より可能性の高い現実的なものになるでしょう。

最後に

LTVは単なるSaaSの指標ではありません。ただ、そこから製品の価格がどのように設定されているか、また顧客が製品からどれだけの価値を得ているかについて、多くのことが語られています。

LTVは、計算して終わりではなく、それを追跡して、分析して改善することが重要です。

もしあなたの会社のLTVがわからない場合や、私が説明したような分析ができるツールを持っていない場合は、是非Baremetricsの無料トライアルを利用してみてください。

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Tomotaka Endo

Tomo Endo is a dynamic professional with a rare blend of achievements in technology, community leadership, and sports. As the Co-Founder of Nihonium.io since August 2023 and Community Lead at Xenon Partners since September 2019, Tomo has been pivotal in driving innovation and fostering community engagement within the tech industry in Tokyo, Japan. His role in facilitating growth and providing actionable insights at Baremetrics, coupled with his contribution to MetricFire's technical monitoring community, underscores his proficiency in leveraging technology to nurture professional communities. Beyond his tech-centric endeavors, Tomo has excelled as a professional athlete in squash, achieving the no.1 ranking in Japan and a global ranking of 79th by August 2020.