チャーンMRR とは

Tomotaka Endo 2021 6 22

チャーンMRR とは?

チャーンMRR は、顧客の解約により失われた毎月のMRR経常収益)の金額です。 多くの場合、解約率と呼ばれるパーセンテージを抽出するためにMRRに対して計算されます。 チャーンMRRをパーセンテージにすると、チャーンがビジネスに与える影響をより迅速に理解できます。

チャーンMRR 計算方法

チャーンMRRを計算するには、特定の期間に失われた顧客のMRRを合計します。
解約率を計算するには、同じ期間の解約率をMRRで割り算します。

解約率の計算方法

(顧客#1のMRR損失+ 顧客#2のMRR損失 + …) ÷ (期間 * MRR) = 解約率

方程式の上部は解約率であり、方程式の結果は解約率です。 時間は、時間から年までの任意の時間間隔にすることができます。

顧客にプランをより低い価格帯にダウングレードする機会を与える場合は、これも考慮に入れる必要があります。 これらの損失を方程式の上部に追加するだけです。 (これについては、以下で詳しく説明します。)

チャーンMRR が重要な指標な理由

チャーンMRRは、様々な価格帯と様々な金額を支払う顧客を持つSaaSビジネスを追跡するために優れた指標です。これらのビジネスでは、顧客それぞれが同じ価値ではありません。 ある1人の顧客は月額$5を生成でき、別の顧客は月額$500を生みだす可能性があったりします。

そのため、解約した顧客数を数えるのと、チャーンMRRを知ることは全然違います。

今月は10人の顧客を失い、来月は5人の顧客を失ったとします。 10回の解約の価値は$ 50(10ドル/月の顧客)であり、5回のキャンセルの価値は$ 500(5回の$ 100 /月の顧客)だと、結局は5回の解約の方が大きな損失となるのです。

これらのシナリオは、解約の数だけを見て、解約の意味を見ていない場合、サービスの欠陥を発見することを見逃している可能性があります。おそらく、低賃金の顧客のエクスペリエンスを改善することはしていたが、そうすることで、高賃金の顧客のエクスペリエンスを損なうような結果に陥っていったことになっていたなんていう可能性もあります。

チャーンMRR に起因するもの

解約が損失したMRRの大部分を通常が占めますが、ダウングレードもその一因となります。

Chaotic Flowのビジュアルに示されているように、損失したMRR(解約とダウングレード)に対して獲得したMRR(新規顧客とアップグレード)を計算すると、解約が成長にどのように影響しているかが明確にわかります。

上手の右半分側には、チャーンMRRの2つの原因があります。それは、顧客の解約とダウングレードです。

チャーンMRR のグラフ

失われた顧客には、アクティブな解約と滞納した解約が含まれます。 前者は、正式な解約プロセスを通じて解約した顧客です。 後者は、請求できないクレジットカード(期限切れなど)によって解約した顧客です。 滞納による解約を減らすために、トランザクションメールサービスを使用して、カードが無効になったときに顧客に通知することができます。Baremetricsもその機能がありますので、是非取り返せるMRRを取り返してください。

ダウングレードには、毎月のアドオンサービスの削除、または低価格の基本サービスへの切り替えが含まれます。 ダウングレードを減らすには、顧客の現在のプランの価値を強化する方法、または既存のプランにさらに包括的な機能を追加する方法を考えてみるのがいいでしょう。

チャーンMRR のまとめ

チャーンはSaaSビジネスにおいて0にすることは、ほぼ不可能です。ただ、それを0に近づけるように改善することは可能です。また、チャーン率が高い状況を放置しておけば、それは後々に大きな問題につながります。

そのため、チャーンMRRを含め、いくつかの指標は常に把握しておく必要があります。Baremetricsは決済プラットフォームや様々なデータソースと連携して、自動的にSaaSやサブスク指標が可視化、分析が可能となります。

無料トライアルもありますので、チャーンMRRを含め、指標を追跡してみたいかは、是非お試しください。

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Tomotaka Endo

Tomo Endo is a dynamic professional with a rare blend of achievements in technology, community leadership, and sports. As the Co-Founder of Nihonium.io since August 2023 and Community Lead at Xenon Partners since September 2019, Tomo has been pivotal in driving innovation and fostering community engagement within the tech industry in Tokyo, Japan. His role in facilitating growth and providing actionable insights at Baremetrics, coupled with his contribution to MetricFire's technical monitoring community, underscores his proficiency in leveraging technology to nurture professional communities. Beyond his tech-centric endeavors, Tomo has excelled as a professional athlete in squash, achieving the no.1 ranking in Japan and a global ranking of 79th by August 2020.