SaaS メトリクス の追跡が特別な理由

Tomotaka Endo 2023 3 29

以前、SaaS企業の財務モデルの開発プロセスについて、シンプルで更新がしやすいフォーマットでご紹介しました。財務モデルはあらゆるビジネスにとって難しいものですが、SaaSビジネスには独自の課題があり、経常収益と顧客ロイヤリティに重点を置いています。SaaSの財務モデルは他に類を見ないほど複雑で、慎重な考察が必要ですが、幸いなことに、私たちはSaaS企業のための財務モデルのプロセスという記事を発表していますので、ご確認ください。

当社の詳細な方法論を用いて、財務モデルという大変な作業を前もって行っておけば、そのモデルは現在の財務状況に基づいて定期的に更新されることになり、それによって、現実的な目標設定や、より正確な成長予測、経常収益の予測や、目標達成に必要な新規顧客の獲得数を理解することができるのです。

財務的な成功度の測定や、将来の成長の予測、更にはその努力を支えるセールス及びマーケティング戦略の策定は、あらゆるビジネスにとって重要です。特に、SaaSビジネスには、独自の課題があります。

まず何よりも、デジタル製品を扱うということは、他の多くのビジネスでは直面することのない、利便性とパフォーマンスの要求を伴うということです。その上、顧客のロイヤリティを高めるという、他にはない重要な課題を抱えています。

Baremetricsで、SaaSの財務メトリクスの追跡、測定、最適化に必要なすべてが手に入ります。14日間の無料トライアルをぜひお試しください。

経常収益に関する会計処理

SaaSビジネスは、顧客ロイヤルティとサブスクリプション収入に依存しており、MRR(月次経常収益)ARR(年次経常収益)という形で表されます。この数値は、加入者に基づいた、一定期間に期待できる定期的な収入の合計ということになりますが、積極的な成長目標と運営目標で財務モデルを構築している場合、MRRの正確な予測は大変かもしれません。

経常収益を考慮する場合、後退、つまり定期的なチャーンによって毎月失われる収益も確実に考慮されなければいけません。ここで、SaaSの財務メトリクスに関する次の課題が浮上します。

チャーン率とLTV(顧客生涯価値)

チャーン率とは、ある期間に失われた顧客または収益の割合のことです。SaaSビジネスの場合、例えば更新が毎月ある場合は毎月チャーン率を計算するといったように、チャーン率は加入期間と同じ期間で計算する必要があります。また、四半期ごと、年ごとにチャーン率を計算することで、マーケティング活動を顧客の【獲得】から【維持】に振り向ける必要があるかどうかを明確に把握することができます。ただ、自発的チャーンと不本意なチャーンの両方を適切に予測していない場合、慎重に構築された財務モデルとは無縁になるでしょう。

また、チャーン率で、最初の契約から解約までに顧客が収益に貢献した金額であるLTV(顧客生涯価値)もわかります。チャーンと生涯価値の両方を明確に把握できれば、財務モデルにおいて正確な成長予測を立てることができ、特定のMRRとARRの目標達成のために一定期間に何人の顧客獲得が必要かを理解できるようになります。

SaaSのメトリクスが明確に報告されなければ、チャーンの適切な予測も、ダニングによる不本意なチャーンを減らすことも、顧客生涯価値の大幅な向上もできません。

Baremetrics は、専用のダニングソリューションを提供する市場で唯一のツールの1つです。14日間の無料トライアルを始めて、不本意なチャーンを減らしましょう。

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財務メトリクスでSaaS顧客を理解する

顧客を理解することは、MRR を予測し、成長を計画するためのベストな方法です。顧客維持率分析では、顧客ライフサイクルの正確な把握のために、どの程度の期間で顧客が離れていくかを見ることができ、また、顧客維持の取り組みがうまくいっていることを知ることで、全体のチャーン率が改善され、SaaSのKPI(重要業績評価指標)に影響を与えることができます。さらに、顧客分析ツールを活用すれば、主要な人口統計情報、ユーザーあたりの平均売上、平均顧客生涯価値など、既存顧客に関する重要な財務データを可視化できるようになります。また、ビジネスに大きな影響を与える解約やダウングレードの追跡も可能でき、フィードバックを求めるプロセスを自動化してキャンセルに関する重要なインサイトも得られます。

財務メトリクスと顧客満足度のバランスをとる

SaaSビジネスに変更を加えた場合、一部の顧客が離れていったり、不満が出たりすることが予想されます。製品の新機能、アップデート、ブランドの変更などを行った場合、多少のチャーンが発生し、価格設定の変更は、顧客離れを起こす可能性があります。CAC(顧客獲得コスト)、LTV(顧客生涯価値)、顧客チャーン率、ユーザーあたりの平均売上などの主なメトリクスを定期的にモニタリングしていれば、運営コストと成長目標の達成に必要なMRRと、それに必要な顧客数をざっと把握することができます。そして、その目標を達成するための価格設定モデルを選択することができ、見込み客に割高感を与えることなく、将来の成功に向けた位置付けをすることができます。

BaremetricsでSaaSのレポートの改善

適切な SaaSの財務モデルソフトウェアがあれば、手作業でのレポート作成や KPI 数値の計算のような困難にはぶつからないでしょう。Baremetricsなら、カスタマイズ可能なダッシュボードで主なデータポイントを可視化し、レポート作成プロセスを自動化し、セールスチームが優れた顧客維持力を発揮できるようサポートします。そして財務モデル作成業務を支援するレポートの簡単な作成、収益拡大のサポート、ビジネスポジションの向上が可能になります。

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Tomotaka Endo

Tomo Endo is a dynamic professional with a rare blend of achievements in technology, community leadership, and sports. As the Co-Founder of Nihonium.io since August 2023 and Community Lead at Xenon Partners since September 2019, Tomo has been pivotal in driving innovation and fostering community engagement within the tech industry in Tokyo, Japan. His role in facilitating growth and providing actionable insights at Baremetrics, coupled with his contribution to MetricFire's technical monitoring community, underscores his proficiency in leveraging technology to nurture professional communities. Beyond his tech-centric endeavors, Tomo has excelled as a professional athlete in squash, achieving the no.1 ranking in Japan and a global ranking of 79th by August 2020.